旭川の歴史と
蒜山高原の誕生
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旭川<概要>旭川<歴史>



概要

▼用語解説
岡山県の中央部を流域とする一級河川で、旭川水系の本流。
吉井川(岡山県東部)・高梁川(岡山県西部)と並ぶ岡山三大河川の一つ。
流域面積1,810 km² 、延長142km (146の支流を含めた河川総延長:821.9km)
            アサナベワシガセン
源を中国山地の朝鍋鷲ヶ山 (岡山県真庭市蒜山上徳山、標高1,081 m ) に発し、
湯原ダム・旭川ダムを経て新庄川、備中川、宇甘川など146の支流を合わせながら
南流し、岡山市中区今在家付近で百間川を分流した後に岡山市の中心市街地を
貫流して児島湾に注いでいます。

上流域では深い谷を形成しながら中国山地の山々を流れ、中流域では吉備高原の
なだらかな丘陵地や扇状地性の盆地(落合盆地)などを形成しながら蛇行しています。

下流域では旭川の堆積作用、及び中世から現代にかけて盛んに行われた干拓によっ
て岡山平野が形成され、山間部から開けた谷口から干拓によってできた低平地にかけ
て岡山県の政治・経済の中心地である政令指定都市、岡山市の中心市街地が位置して
います。

▼用語解説
データ

水系 一級水系 旭川
種別 一級河川 (1966年(昭和41年)4月指定)
水源 朝鍋鷲ヶ山 (岡山県、標高1,081 m )
河口 児島湾 (岡山県)
延長 142 km
平均流量 57.12 m³/s (牧山観測所 1965年~2005年)
流域面積 1,810 km²

流域自治体 岡山県真庭市、久米郡美咲町、加賀郡吉備中央町、
岡山市(北区・中区・南区)
支流 新庄川 、備中川、目木川 、誕生寺川 、宇甘川
分流 百間川 (緊急放水路)
湖沼 湯原湖(湯原ダム湖) 、旭川湖(旭川ダム湖)

生態系

植物
上流部 スギ、ヒノキ(人工林)ミズナラ、コナラなど(広葉樹林)、
一部にブナ林が残存。
中流部 アカマツ、コナラ、スギ・ヒノキ(人工林)、クヌギ。
下流部 ヤナギ等(河畔林)、ヨシ類(河口付近の干潟)

動物
源流部 オオサンショウウオ(特別天然記念物)
上流部 アマゴ、カジカ、スナヤツメなど
コイ、ギンブナ等が生息、カルガモ・マガモ等のカモ類が飛来。
(湯原ダム)
中流部 アユ、サツキマスが遡上、ヒドリガモ、マガモ等のカモ類が飛来。
(旭川ダム近く)
下流部 アユ、ウナギ、メダカなど
オヤニラミが生息、アオサギ等のサギ類やカワセミ等が飛来。
ムカシトンボ、ゲンジボタル、モリアオガエル、カジカガエルなど。
(水際の植生周辺)
百間川上流部 : アユモドキ(天然記念物、絶滅危惧種)が生息。

淡水魚の宝庫
淡水魚の魚種数:44種 (H2年~H9年 河川水辺の国勢調査)
全国の一級水系(109)中、第3位 (第1位:淀川、49種)

名称 (時代や地域により存在した様々な名称)

旭川 現在の正式名称。
朝日川 上記の異字体。
簸川 「ひのかわ」「ひかわ」、主に古代における呼び名。
出石川 「いずしがわ」、御野郡出石郷に由来。
鹿田川 「しかだがわ」、中世の鹿田庄に由来。
伊福川 御野郡伊福郷に由来。
建部川 津高郡建部郷に由来。
上道川 上道郡もしくは同郡上道郷に由来。
居都川 上道郡居都郷に由来。
勝山川 勝山藩に由来。主に美作国域での呼び名。
高田川 美作国真島郡高田郷に由来。主に美作国域での呼び名。
久世川 美作国大庭郡久世郷に由来。主に美作国域での呼び名。

主な橋梁

旭川橋 (山陽自動車道)
大原橋 (岡山県道27号) 全長433m
新大原橋 (岡山県道27号) 全長411m
岡北大橋 (岡山県道96号)
新幹線旭川橋梁 (山陽新幹線)
旭川橋梁 (JR山陽本線)
新鶴見橋 (岡山県道402号)
鶴見橋 (後楽園通り)
相生橋 (県庁通り)
京橋 (岡山県道28号)
中橋 (岡山県道28号)
小橋 (岡山県道28号)
新京橋 (国道250号) 全長362m
桜橋
旭川大橋 (国道2号) 全長340m
岡南大橋 (岡山県道45号) 全長469m

主な名所

湯原温泉 (岡山県真庭市湯原温泉)
足温泉 (岡山県真庭市都喜足)
真賀温泉 (岡山県真庭市仲間)
神庭の滝 (岡山県真庭市神庭)
八幡温泉 (岡山市北区建部町建部上)
後楽園 (岡山市北区後楽園)
岡山城 (岡山市北区丸の内)
旭川さくらみち (岡山市中区浜~古京町)

<用語解説>

水系(すいけい) 流水の系統。一つの川の流れを中心とし、それにつながる
支流・沼・湖などを総称したもの。

一級水系 河川法で「国土保全上または国民経済上特に重要として
指定した水系」と定められた水系。
国土交通省政令「河川法第四条第一項の水系を指定する
政令」に基づき、全国で109水系が指定されている。
一級水系とは「一級河川が係わる水系」を便宜上、単純化
した略語である。

一級河川 国土の保全または国民経済上、特に重要な水系で、河川法
によって指定された河川。
国土交通大臣が管理に当たり、一部区間は都道府県知事に
委任する。

流域(りゅういき) 河川の流れに沿う地域。また、河川に流れ込む降水(雨水、
雪融け水など)が降り集まる範囲・領域。集水地域。
その河川の分水界に囲まれた地域。

分水界(ぶんすいかい) 降水が二つ以上の水系へ分かれて流れる境界。分水線。

三角州(さんかくす) 三角洲。枝分かれした2本以上の河川(分流)と海で囲まれた
河口付近で見られる三角形に近い地形。
ギリシア文字のデルタ(Δ)に似ていることから、デルタ、デルタ
地帯とも呼ばれる。
河川の上流から流れてきた砂などが堆積することにより形成
される。
大河の場合は河口に複数の三角州が形成されることもあり、
それらを総体的に呼ぶこともある。

ケレップ水制 堤防と直角に設置され、低水時の流路を狭めることにより低水
路を確保し、舟航を円滑にすることを目的にした河川構造物。
明治期以後の河川改修におけるオランダからの技術導入により
設置された。

河川法 洪水・高潮などの災害の発生を防止し、河川の適正な利用、流水
の正常な機能を維持する為、河川の管理・工事・使用制限・費用
負担などを定めた法律。
昭和40年(1965)4月1日から施行。

高瀬舟 河川や浅海を航行するための船底の平らな木造船。
室町時代末期、
岡山県の主要河川(吉井川、旭川、高梁川)で
使用され始め
、江戸初期、幕命により全国の河川交通の開発に
努力した貿易家・土木事業家、角倉了以(すみのくらりょうい)が
吉井川の高瀬舟を見て河川交通の模範とした。
江戸時代に日本各地に普及し、昭和時代初期まで使用された。
帆走もしくは馬や人間が曳いて運行され、下りに米、炭、薪、鉄
等を、上りに塩、油、畳表等の物資の輸送を主な目的としていた。

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本ページの内容は、下記サイトを参照させて頂き、いにしえの旭川と、源流の蒜山地方に
想いをはせながら、ごく個人的に記載・作成したものです。
専門的な考証を主張するものではなく、他の学説等を否定するのもでもありません。

<参照>
下記サイトを参照させて頂きました。
(ページ名・URL(リンク)は参照時のものです。)
旭川 (国土交通省 中国地方整備局 河川部)
高瀬舟の歴史を訪ねて (おかやま歴史の旅百選)
岡山県古代吉備文化財センターホームページ
蒜山高原の誕生 (蒜山観光協会)
岡山県八束村 (オープンエアおかやま)
Wikipedia [ 旭川 (岡山県) ]
Wikipedia [ 百間川 ]
Wikipedia [ 高瀬舟 ]
Wikipedia [ 蒜山 ]
Wikipedia [ 蒜山高原 ]
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